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パパにとっての「出産」体験
日本でも、立会出産をされる夫婦が増え、お産はママだけの体験ではなくなってきているようね。
できればパパには出産の場に立ち会い、一緒に出産を経験してもらいたいです。ママにとっても、あなたが一緒にいてあげることが、どんなに力になることか!二人で辛い時間を共有することで、夫婦間の結びつきも強くなるのではないかしら。
また出産の過程に参加することで、新生児を迎えるパパの感動はより大きなものになります。この感動が父子の間の愛着を深めるのですよ。
私が住んでいるアメリカでは、父親が分娩室に入ることが常識になってきています。
出産の前後を通して父親にはどんな役目があるのか、アメリカでの例をとりあげながら紹介しましょう。
出産前の準備
産院では、出産前のカップルを対象に、親となるための研修が行われます。
父親も、赤ちゃんの出生に関する知識や、出産する母親を支援することの大切さを学び、妊婦の陣痛をやわらげるマッサージ法、陣痛の間隔と子宮口の開き具合からいつ産院へ連絡するかなども教わります。そして出産時の体の支え方やママへの呼吸の指導法などを練習し、生れたばかりの赤ちゃんの湯浴みの方法、母乳が出なかった場合の哺乳瓶を使った授乳の仕方まで学ぶのです。
出産を迎える心の準備にもなるので、あなたの地域にもこのような研修会があったらぜひ参加してね。
出産に立ち会う
出産の感動を夫婦でともに体験するため、父親も分娩室に入ります。この時の父親の役割は、陣痛でつらい妻の体を支えて呼吸の整え方を指示したり、汗を拭いたり、腰をマッサージしたり、飲み物をあげたりして励ますことです。分娩時、母親の身体には、分娩を助ける「オキシトシン」というホルモンが沢山分泌されますが、これが、生れた子どもを「可愛い、守りたい」と思える「子育てホルモン」です。

心地よかった胎内から、まぶしくて騒音に満ちたところに押し出される体験は、赤ちゃんにとって最初のトラウマ的ストレスです。このショックを和らげるために、生まれた赤ちゃんは、へその緒を切らずにそのまますぐに母親の胸に抱かせて、胎内で聞きなれた母親の心音や声を早く聞かせてあげます。
産室の明かりを薄暗くし、医者や助産師はできるだけ声を落として、生まれてくる赤ちゃんのトラウマを和らげようと気遣う産院もあります。

産むのはママとなるあなたの奥さんの役目。でも、その分娩を助けた体験を、した、しない、では、生れた赤ちゃんに対した時に抱く感動に大きな違いがありますよ。パパにはぜひ出産に立ち会って欲しいものです。
親子の最初の「睦の時間」
アメリカの産院では、母親の胸の上でへその緒を切って、赤ちゃんと母親の身体を拭いて快くさせます。そして母子の出産後の状態が正常であれば、赤ちゃんを母親の心音が聞けるように胸の上に寝かせ、温かく柔らかい上掛けをかけて、医療スタッフは部屋から出て行き、両親と赤ちゃんだけで45分ほど過ごさせてくれるのです。この時、待合室で待っていた家の人たちも招き入れることがあります。これを「睦(むつみ)の時間」といいます。
この睦の時間に父親が寝ている赤ちゃんを母親の胸からそっと抱きあげ、頭をしっかり手で支えて赤ちゃんの顔をまっすぐ見ると・・・あら不思議!父親の体内には母親と同じような「オキシトシンホルモン」が出て、「この子が可愛い、守ってやろう」と言う気持ちにさせてくれるのですって。
やがて赤ちゃんが眼を薄くあけ、父親の顔をじっと見ることでしょう。これは多くの生き物の赤ちゃんがする「刷り込み」と言う生存本能から来る動作です。生きるため、「守り育ててくれるこの人の顔を覚えなければ」と赤ちゃんも一生懸命なのです。

睦の時間には、両親だけでなく、一緒にいる家族や親せきの人たちもかわるがわる赤ちゃんを抱いたり、赤ちゃんを覗き込んで、どこが誰に似ているかなどを話しあいます。これは、この新しい一人の人間を家族・親族と言う集団の一員に加える儀式で、とても大切です。
「人間は孤島ではない」と言った哲学者がいました。人間は一人では生きていくことはできないのです。赤ちゃんはまず家族と言う集団に守られ、その家族は近隣地域をつくる一単位ですね。そしてその地域は日本社会の一部分です。だからこそ、まず基本となる家族との絆作りが最初の課題なのです。出産直後の睦の時間は、親子の人間関係‐愛着の絆を深める大切な第一歩。

日本で「睦の時間」をとれるかどうかはわかりませんが、赤ちゃんとの最初の出会いとその時間を大事にしてください。
生れたばかりの赤ちゃんを「あーこの人のところにいれば安心」と言う気持ちにさせるのは、まず母親の肌の匂い、母乳の味、母親の声、それから新しく覚える父親の匂い、父親の声です。これらが赤ちゃんの脳の内部にある「危険探知機」である扁桃体に深い安堵感を埋め込みます。だから赤ちゃんにあなたの声を覚えてもらうために、赤ちゃんが出す声に応えて「ウックーン」「オックーン」と調子をあげた声で話しかけてあげましょう。
そして赤ちゃんの目を見つめる時は、優しい笑った表情をつくってね。アメリカの研究で、白い紙に丸を書き、その丸の中に笑った口だけを描き入れて赤ちゃんに見せたら赤ちゃんが笑い、への字を描いたものを見せたら赤ちゃんが泣きだしたそうです。
ぐらんまへの質問
生まれたばかりの赤ちゃんは眼が見えないのではないですか?
〜確かに昔は栄養が充分でなかったので、新生児の眼はまだ開かないといわれていました。でも今は妊婦さんの栄養状態が良く、ほとんどの赤ちゃんは大体20〜30センチほど先まで(母乳を含ませた時の赤ちゃんとお母さんの顔との間程度)はボーっと見えるのです(これ以上見えると、赤ちゃんの未熟な脳には情報過多になってしまいます)。
嘘だと思ったら赤ちゃんにぺろぺろと舌を出したり入れたりしてごらんなさい。赤ちゃんはじっと見て、そのうちに小さい舌を突き出そうとします。これも「この人の真似をすれば生きていける」という生存本能のさせる動作なのですよ。

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